シニア犬に多い病気について|咳などの症状がみられたら
人間と同じように、犬もシニア期に入るとさまざまな病気にかかりやすくなります。犬種や大きさによりシニアと呼ばれる年齢は異なりますが、小型犬の寿命が13~15歳、大型犬が10~12歳ほどであることを考えると、おおまかに小型犬では10歳、大型犬では8歳からシニアと見なすことができます。
今回はシニア犬で多い病気について、特に心臓に関わるものをピックアップしてご紹介します。
■目次
1.咳が出る、呼吸が荒い、疲れやすいなどの症状がみられる場合に疑われる病気
2.シニア犬によくみられる心臓の病気
3.まとめ
咳が出る、呼吸が荒い、疲れやすいなどの症状がみられる場合に疑われる病気
シニア犬では、咳、呼吸困難、疲れやすいなどの症状がよくみられます。これらの症状が現れた場合、以下のような病気が疑われます。
〈呼吸器の病気〉
・気管支炎
・肺炎
・気管虚脱
〈心臓の病気〉
・僧帽弁閉鎖不全症
・心筋症
〈腫瘍〉
・気管や喉の近くにできた腫瘍
・肺の腫瘍
シニア犬によくみられる心臓の病気
シニア犬に咳などの症状が現れた場合、特に多いのが心臓の病気です。
その中でも注意すべきなのが、「僧帽弁閉鎖不全症」です。
僧帽弁閉鎖不全症には以下のような特徴があります。
〇高齢の小型犬(トイ・プードルやチワワなど)によくみられる病気。
〇心臓の弁がうまく閉じなくなることで血液が逆流することが原因になる。
〇最初のうちは症状がみられないものの、進行すると以下のような症状が現れる。
・疲れやすさ
・呼吸困難
〇初期では症状が全く無く、咳や呼吸困難などの呼吸器症状が出るのは後期から末期の重症の症例が多い。
〇初期の無症状の症例に比べ、重症化した症例の初診での致命率は高く、生存期間が短くなる。
〇殆どの場合、無症状期での発見は獣医師の聴診による場合が多い。
〇重症化すると以下のような病気に発展し、治療が難しくなる
・うっ血性心不全
・肺水腫
・肺高血圧
〇適切な検査や治療を受けることで病気の進行を遅らせたり、改善が見込まれる。
上記のような特徴から、シニア期に入って気になることがありましたら、早めに動物病院を受診することをお勧めします。
まとめ
高齢になると、体の調子が悪くなることが多くなります。「もう高齢だから……」と飼い主さま自身で判断せずに、まずは動物病院で検査を進めて、獣医師の判断を仰ぎましょう。今回ご紹介した僧帽弁閉鎖不全症のように、発症初期に適切な診断を受けることが長生きに繋がることが少なくありません。犬の寿命は15年前後ですから人の約6分の1と考えると1年は6年に相当します。したがってシニア犬では出来れば人の1年に当たる2〜3ヶ月毎の定期診察を推奨します。
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