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寒い時期に増える犬の急性胃腸炎|様子見でいい?受診すべき?

冬は、人が体調を崩しやすくなる季節であると同時に、犬でも下痢や嘔吐などの消化器トラブル(急性胃腸炎)が見られやすくなる時期です。

昨日までは元気だったのに、急に嘔吐や下痢が始まると「少し様子を見ても大丈夫?」「すぐ受診したほうがいい?」と悩まれる飼い主さまもいらっしゃるかと思います。急性の消化器症状は一時的に落ち着くこともありますが、状態によっては悪化してしまうケースもあるため、受診の判断がとても大切です。

今回は、冬に増えやすい犬の急性胃腸炎について、原因やよく見られる症状、ご家庭での初期対応、受診の目安まで詳しく解説します。


■目次
1.急性胃腸炎とは?
2.冬に急性胃腸炎が増えやすい理由
3.見逃したくない症状と注意点
4.ご家庭での初期対応と受診の目安
5.まとめ

急性胃腸炎とは?


急性胃腸炎とは、突然の嘔吐や下痢などの消化器症状が急に表れる状態を指します。

胃に炎症が起きる場合は主に嘔吐、腸に炎症が起きる場合は主に下痢が見られ、元気や食欲の低下を伴うこともあります。原因としては、細菌や寄生虫、食事内容の変化、誤食、ストレスなどさまざまですが、はっきり特定できないことも少なくありません。

症状の経過も個体差があり、数日で落ち着く一過性のケースもあれば、1週間ほど続く場合もあります。なお、2〜3週間以上症状が続く場合は慢性の消化器トラブルが疑われることもあり、早めの受診が重要になります。

冬に急性胃腸炎が増えやすい理由


寒い時期は、犬の体にもさまざまな変化が起こりやすく、胃腸に負担がかかりやすくなります。

冷えによる消化機能の低下
寒さの影響で自律神経のバランスが乱れたり、免疫機能が低下したりすると、胃腸の働きが弱まりやすくなります。その結果、下痢や嘔吐といった症状が出やすくなることがあります。

運動量の低下
冬は外出や運動の機会が減りやすく、腸の動き(蠕動運動)が鈍くなる傾向があります。これも消化不良や胃腸トラブルの一因となることがあります。

生活リズムや食事の変化
年末年始などイベントが増える時期は、来客や環境の変化によるストレス、食べすぎや誤食の機会が増えることもあります。こうした要因も、急性胃腸炎のきっかけになることがあります。

このように、寒さ・生活環境・体調変化が重なることで、冬は消化器トラブルが起こりやすい季節といえます。

見逃したくない症状と注意点


急性胃腸炎では、次のような症状が見られることがあります。

嘔吐
下痢
血便
元気の低下
食欲の低下
脱水気味の様子やぐったりしている様子

これらの症状が複数重なっている場合や、子犬・シニア犬など体力や免疫力が低下しやすい犬で症状が出ている場合は、重症化するおそれもあるため特に注意が必要です。

また「回数が増えている」「時間が経つほど悪化している」といった経過も重要なサインになるため、様子の変化を注意深く観察してあげましょう。

ご家庭での初期対応と受診の目安


ご家庭で対応する際は「治そうとする」のではなく「悪化させないこと」を意識することが大切です。まず基本となるのは、安静と食事管理です。

安静に過ごす
散歩は控えめにし、トリミングや長時間のお出かけなど、体に負担のかかる予定は避けて、静かに過ごせる環境を整えましょう。

食事の与え方を調整する
嘔吐や下痢が見られる場合は、無理に食事を与えず、半日〜1日ほど胃腸を休ませることが推奨されることがあります。ただし、子犬は低血糖のリスクがあるため、自己判断で絶食を行わず、事前に動物病院へ相談すると安心です。
食事を再開する際は、ふやかしたフードや消化に配慮した食事を少量から与え、様子を見ながら段階的に戻していきましょう。

水分の与え方にも配慮する
一度に大量の水を飲むと嘔吐を誘発することがあるため、少量ずつこまめに与えることが望ましいです。

これらの対応を行ったうえで、大切なのが「様子を見てよい状態なのか」「早めに受診したほうがよい状態なのか」を見極めることです。症状の強さや全身の様子によって、対応の目安は変わってきます。

<様子を見てもよいケース>

嘔吐や下痢が数回で落ち着いてきている
元気や食欲が大きく低下していない

<早めの受診を検討したいサイン>

元気や食欲がない
ぐったりしている
発熱しているように感じる
歯ぐきが白っぽい
血を吐く、血便が出ている
嘔吐や下痢が繰り返し続いている

このような症状が見られる場合は、重症化のリスクもあるため、できるだけ早く動物病院へ相談しましょう。

また「様子見で大丈夫か迷う」という段階でも、早めに相談していただくことで安心につながります。

まとめ


冬は寒さや生活環境の変化が重なり、犬の急性胃腸炎が起こりやすい季節です。冷えやストレス、食べすぎや誤食などに気を配ることで、予防につながることもあります。

一方で、急性の下痢や嘔吐は一過性で落ち着く場合もあれば、別の病気が隠れていたり、重症化したりするケースもあります。そのため「少し様子がおかしいかも」と感じた段階での早めの対応がとても大切です。

様子見でよいか迷ったときこそ、無理に判断を抱え込まず、動物病院へ相談していただくことが、愛犬の体調を守るうえで安心につながります。当院でも、嘔吐や下痢などの急な体調変化に対応しておりますので、どうぞお気軽にご相談ください。

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