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初めての犬のしつけ┃基本的なコマンドと効果的な教え方

初めて犬を飼うと直面する悩みの1つに、しつけがあります。しつけは犬と飼い主さまの絆を深めるだけでなく、愛犬の安全を守り、共に快適な生活を送るためにも非常に重要です。しつけの基本は、【コマンド→動作→ごほうび】という流れを繰り返し、犬に「これをするとよいことがある」と感じてもらうことが基本です。

今回は、初めてのしつけで必要となる基本的なコマンドと効果的な教え方について詳しく説明します。

■目次
1.しつけを始める前に
2.基本的なコマンドとその教え方
3.効果的なトレーニング技術
4.よくある問題行動とその対処法
5.年齢や犬種による違い
6.まとめ

しつけを始める前に


子犬は生後2~3か月頃に社会化期を迎えます。この時期は好奇心旺盛で恐怖心が少なく、とても柔軟なため、しつけを始めるのに最適です。犬の性格や成長に大きく影響を与えるため、この時期にさまざまな経験をさせることが大切です。

しつけに使う道具を準備しよう

・リードと首輪(もしくはハーネス)
・おやつ

トレーニング環境を整えよう

・静かで集中しやすい環境を整える
・トレーニングの邪魔にならないよう、おもちゃは片づける
・テレビを消し、外からの騒音を遮るために窓や扉を閉める

基本的なコマンドとその教え方


・おすわり
まずは犬の前でおやつを見せ、そのまま頭の上に持っていくと、犬は自然と座ろうとします。犬が腰を下ろそうとした瞬間に「おすわり」とコマンドを出します。座ったらすぐにごほうびを与え、成功体験を積ませます。

もし犬が立ち上がったり手を舐めようとした場合は、焦らずじっと待って、犬が座るのを見届けてからごほうびをあげましょう。

・ふせ
「おすわり」の体勢から、おやつで犬の鼻先を床に近づけるように誘導します。おなかが床についた瞬間に「ふせ」と声をかけ、ふせたらすぐにごほうびをあげます。

伏せてからごほうびまでの時間を徐々に延ばして、コマンドに従う時間を増やしましょう。

・まて
犬を座らせた状態で「まて」と言い、手のひらを犬に向けながら1歩下がります。最初は1~2秒待てたらごほうびをあげます。少しずつ時間や距離を延ばし、最終的には飼い主さまが視界から消えても待てるようにします。

また、解除の合図として「よし」といったコマンドも同時に教えます。

・おいで
犬から少し離れた場所でごほうびを見せながら「おいで」と呼びかけます。犬が近づいたらすぐにごほうびをあげましょう。飼い主さまに呼ばれること=良いことがあると学ばせることで、信頼関係を築くことができます。

最初は室内で練習し、慣れてきたら外で練習を行います。屋外では誘惑が多いので、2人以上で協力して行うと効果的です。

・つけ
まずはリードでの散歩から始め、犬が飼い主さまに寄り添って歩くことに慣れましょう。犬と少し離れた状態で「つけ」と指示を出し、おやつを使って自分の横に誘導します。

屋外で行う場合、周囲の刺激が多いので、アイコンタクトを取りながら指示を出すことで、集中力を高められます。

効果的なトレーニング技術


・タイミングの重要性
コマンドを出すタイミングがしつけの鍵となります。望む動作をする直前にコマンドを出し、その動作をした直後にごほうびをあげます。タイミングがずれると、犬は何を褒められているのか理解できなくなるため、毎回のタイミングが重要です。

・ごほうびの選び方
おやつ、撫でる、褒める、おもちゃ、散歩など、犬が喜ぶものを使います。特におやつは効果的で、ごほうびの効果を最大限に引き出すことができます。

・声のトーン
犬は声のトーンを敏感に感じ取るため、叱る時や褒める時はトーンに変化をつけることが大切です。コマンドを強調する際には、力強く明確な声で伝えましょう。また、ハンドサインを組み合わせることで、騒がしい環境でも指示を伝えやすくなります。

・一貫性を保つ
家族全員でコマンドやごほうびのタイミングを統一することが大切です。たとえば「おすわり」と「すわれ」などの違う言葉を使うと犬が混乱するため、事前に統一したルールを決めましょう。

よくある問題行動とその対処法


・過度な吠え
犬が吠える原因として、欲求不満や恐怖などが挙げられます。吠え始めたら無視をし、静かになった瞬間にごほうびをあげることで、吠えなければよいことがあると教えます。恐怖から吠える場合は、来客やチャイムなどの状況を再現し、吠えるのをやめたらごほうびをあげましょう。

・ジャンピング
犬が興奮して飛びつく場合、「おすわり」を指示し、落ち着かせます。飛びついてきても無視することで、飛びつきが無意味であることを学ばせます

・引っ張り歩き
リードを引っ張って歩く犬には、引っ張った際に飼い主さまが立ち止まり、逆方向に歩くことで引っ張り行動を抑えます。犬が飼い主さまのそばに戻ってきた時にごほうびを与えることで、引っ張らずに歩くことが良いことだと学びます。

・トイレのしつけ
犬がトイレを探す仕草を見せたら、トイレへ誘導します。用を足し始めたら「ワンツーワンツー」などの合図をかけ、成功したら褒めてあげます。失敗した場所には臭いが残らないように、しっかりと掃除をしましょう。

年齢や犬種による違い


子犬の場合、学習能力が高い反面、集中力が短いため、短時間で頻繁にトレーニングを行うのが効果的です。成犬の場合、既に癖がついていることが多いため、しつけに時間がかかることがありますが、根気強く続けることで成果が出ます。

犬種によってもしつけの難易度が異なります。小型犬は臆病で警戒心が強いことが多く、しつけの際に飼い主さまがかがんで視線を合わせると犬のストレスを軽減できます。また、大型犬は力が強いため、若いうちにしっかりとしたしつけが求められます。

まとめ


犬のしつけは一度に完璧を目指すのではなく、焦らずに日々繰り返すことが成功の鍵です。定期的にトレーニングを続けることで、犬もスムーズに学習していきます。もし問題行動や失敗が続く場合は、無理をせずプロのトレーナーに相談し、適切な方法を見直すことも重要です。愛犬との良好な関係を築くために、楽しくしつけに取り組んでいきましょう。

愛知県みよし市にある犬と猫の病院「Ken doc.」
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