皮膚炎① ~細菌性皮膚炎(膿皮症)かゆみを伴わない症例~
以前から皮膚炎に悩まされているワンちゃんが、今回かゆみがあまりないけど背中がボコボコになってきたとのことで当院を受診されました。
背中全体がボコボコになり、毛も抜けてしまっています。(脱毛)
でもいつもと違ってあまりかゆくないそうです。
この子は体質としてアレルギー性皮膚炎もしくはアトピー性皮膚炎を患っており治療中なのですが、定期的に皮膚炎が酷くなってしまいます。
この状態は表皮小環と呼ばれ細菌や真菌の二次感染を起こしていることが多いため、皮膚検査を実施しました。
薄紫に染まっている大きなかたまりが、この子の脱落した皮膚の細胞(いわゆるふけ)でその中に濃い紫で染まっている小さなつぶつぶが細菌(球菌)です。
検査をしてみて今回の皮膚炎は細菌感染が原因であることが分かり、治療を開始しました。
治療は
- 薬用シャンプ―療法
- 抗生剤投与(感染が強い場合)
でやっていくことにしました。
2週間後の様子です。
皮膚のボコボコもきれいになくなっています。
細菌性皮膚炎(膿皮症)の場合、かゆいことが多いのですが、今回の様にかゆみがないパターンもあります。かゆみがないので様子をみてしまうと、おそらく細菌感染が悪化して皮膚の表面がジュクジュクの膿になってしまうので、見た目だけでも皮膚がおかしいと思われた時はすぐに受診して頂ければと思います。
投稿者プロフィール
最新の投稿
- お知らせ2024年12月10日脾臓のしこり(偶発的に見つかるのに命に関わる病気)
- お知らせ2024年11月1日皮膚炎③ ~マラセチア性皮膚炎 皮膚炎がなくかゆみしかない症例~
- ドクター2024年9月30日皮膚炎② ~マラセチア性皮膚炎 強いかゆみを伴う皮膚炎~
- ドクター2024年8月31日皮膚炎① ~細菌性皮膚炎(膿皮症)かゆみを伴わない症例~
タグ一覧
- RECOVER CPR
- おしっこの回数が増える
- お知らせ
- かゆい
- しこり
- しつけ
- ふけ
- アトピー
- アニクリ24
- アレルギー
- オンライン予約について
- シニア犬に多い病気
- ズーノーシス
- トイ・プードル
- フード
- ヘビ咬傷
- マラセチア
- ワクチン
- 不整脈
- 予防
- 健康チェック
- 健康診断
- 僧帽弁閉鎖不全症
- 内視鏡下バルーンダイレーション
- 口臭が強くなる
- 咳
- 変形性関節症
- 夜間緊急診療
- 子犬
- 子猫
- 徘徊
- 心肺蘇生
- 応急処置
- 性格の変化
- 愛玩動物看護師
- 感染症予防
- 慢性腎臓病
- 救急
- 散歩を嫌がる
- 栄養管理
- 歯が抜ける
- 歯のケア
- 歯周病
- 毛玉
- 水をよく飲む
- 治らない
- 爪とぎ
- 犬
- 猫
- 生活習慣
- 症状
- 白内障
- 皮膚検査
- 皮膚炎
- 目が見えない
- 目をこする
- 眼球摘出術
- 睡眠
- 研修プログラム
- 社会化
- 糖尿病
- 脱毛
- 脾臓
- 腫瘍
- 診療科
- 認知症
- 足を引きずる
- 食欲が落ちる
- 食欲旺盛なのに体重が減る
- 食道狭窄
- 黒目が白っぽくにごる