ブログ

#

シニア犬の呼吸が荒い・速いときは?安静時の呼吸数の測り方と危険なサイン

「寝ているのに呼吸が速い」「最近、少し歩いただけでハアハアする」。シニア期の愛犬にこうした変化があると、年齢のせいなのか、病気なのかと心配になりますよね。

運動や暑さによって一時的に呼吸が速くなることはあります。しかし、涼しい場所で休んでいても呼吸が落ち着かない場合は、心臓や肺などの病気が関係している可能性があるため、注意が必要です。

今回は、シニア犬の呼吸で注意したい変化、ご家庭でできる呼吸数の測り方、受診の目安を解説します。

■目次
1.シニア犬の「呼吸が荒い・速い」とはどんな状態?
2.家庭でできる安静時呼吸数の測り方
3.呼吸の変化に病気が関係していることも
4.加齢や暑さによる影響にも配慮を
5.受診の目安と動物病院での対応
6.まとめ

シニア犬の「呼吸が荒い・速い」とはどんな状態?


犬は暑いときや運動後に、口を開けて「ハアハア」と呼吸し、体の熱を逃がします。一方、静かに眠っているときは、通常、口を閉じて穏やかに呼吸しています。

睡眠時の呼吸数は、1分間に30回未満がひとつの目安です。ただし、個体差があるため、健康なときの愛犬の回数を知っておくことが大切です。

呼吸の変化を確認するときは、速さだけでなく、呼吸のしかたにも目を向けてみましょう。

◆呼吸が速い

胸やお腹が上下する回数が、普段より増えている状態です。

◆呼吸が荒い

口を開けてハアハアする、お腹に力を入れて大きく動かすなどの様子が見られる状態です。

特に、安静時に呼吸が速くなる変化は、病気を疑う手がかりのひとつです。回数だけでなく、楽に呼吸できているかも確認しましょう。

家庭でできる安静時呼吸数の測り方


呼吸数は、涼しく静かな場所でぐっすり眠っているときに測ると、比較しやすくなります。運動直後や興奮しているとき、口を開けてハアハアしているときは避けてください。

呼吸数は、次の手順で測りましょう。

①胸やお腹が膨らんで元に戻るまでを「1回」として、30秒間の呼吸の回数を数えます。
②数えた回数を2倍にします。例えば、30秒間で10回なら、1分間の呼吸数は20回です。
③測った日付、1分間の呼吸数、咳の有無などを記録します。

夢を見て体がぴくぴく動いているときは、呼吸が一時的に不規則になることがあるため、穏やかに眠っているときに測り直しましょう。胸やお腹の動きを動画に撮っておくと、診察時に呼吸の様子を伝えやすくなります。

睡眠時の呼吸数が1分間に30回を超えることが続く場合や、普段より明らかに増えている場合は、早めにご相談ください。

呼吸の変化に病気が関係していることも


呼吸が速いからといって、原因が肺だけにあるとは限りません。シニア犬では、次のような病気や体の不調が関係することがあります。

<心臓の病気>

シニアの小型犬で多い「僧帽弁閉鎖不全症」は、心臓の弁がうまく閉じず、血液が逆流する病気です。病状によっては肺に水分がたまる「肺水腫」が起こり、安静時の呼吸が速くなったり、苦しくなったりします。咳がなくても注意が必要です。

▼犬の心臓病についてはこちらで詳しく解説しています

<気管・気管支・肺の病気>

空気の通り道が狭くなる気管虚脱、気管支炎、肺炎などでも、咳や呼吸の変化が見られます。「ガーガー」という咳や、ゼーゼーとした呼吸音がないかも確認しましょう。

▼犬の気管支炎と気管虚脱についてはこちらで詳しく解説しています

<貧血・痛み・発熱など>

貧血で体に酸素が届きにくくなっているときや、痛み、発熱があるときにも呼吸が速くなることがあります。食欲や元気、歩き方などの変化も、原因を考える手がかりになります。

加齢や暑さによる影響にも配慮を


シニア期には、以前と同じ運動でも疲れやすくなることがあります。散歩中に呼吸が荒くなる場合は、無理をさせずに休ませ、距離や歩く速さを見直しましょう。

また、暑さや湿度の高さは、体の熱を逃がすための呼吸を増やす要因になります。室内では冷房を活用し、散歩は涼しい時間帯に短めにするなど、愛犬の様子に合わせましょう。

ただし、休んでいても呼吸が速い場合は、年齢や暑さのせいと決めつけないことが大切です。これまで見られなかった呼吸の変化がある場合や、症状が続く場合は、動物病院で原因を確認しましょう。

▼短頭種の呼吸トラブルについてはこちらで詳しく解説しています

受診の目安と動物病院での対応


愛犬の呼吸がいつもと違うと、受診すべきか迷うこともあるでしょう。ここでは、早めに相談したい変化と、すぐに受診が必要なサイン、動物病院での検査やケアをご紹介します。

<早めに相談したい変化>

次のような様子が見られる場合は、早めにご相談ください。

・眠っているときの呼吸数が繰り返し30回を超える
・普段よりも呼吸数が増えている
・咳や食欲低下を伴う

涼しい場所で安静にしていてもハアハアする、呼吸が速い状態が続く場合は、当日中に動物病院へ連絡しましょう。

<すぐに受診が必要なサイン>

次のような様子がある場合は、呼吸数にかかわらず、速やかな受診が必要です。

・口を開けて苦しそうに呼吸している
・お腹に強く力を入れて呼吸している
・首を伸ばしたまま、横になれない
・舌や歯ぐきが青紫色、または明らかに白っぽい
・ぐったりしている、倒れる

来院前に電話で状態を伝え、移動中は車内を涼しく保ち、無理に歩かせず、愛犬が楽に呼吸できる姿勢を保ってください。診療時間外は、対応可能な救急の動物病院に連絡しましょう。

▼犬・猫の夜間救急についてはこちらで詳しく解説しています

<病院で行う検査やケア>

診察では呼吸の様子や心音・呼吸音を確認し、状態に応じてレントゲン、心臓のエコー、血液検査などを検討します。呼吸が苦しい場合は、酸素を補うなど、状態を落ち着かせる処置を優先することもあります。

原因に応じた治療に加え、室温・湿度の管理、散歩の量、体重管理など、ご家庭での過ごし方も見直します。

まとめ


シニア犬の呼吸の変化は、老化だけが原因とは限りません。普段の睡眠時の呼吸数を記録しておくと、異変に気づき、早めの相談につなげやすくなります。

愛知県みよし市の当院では、愛犬の状態に合わせた診療と生活上のケアを検討します。安静時に口を開けてハアハアしている、呼吸がいつもより速いと感じたら、様子を見続けずにご相談ください。苦しそうな様子がある場合は、すぐに動物病院へ連絡しましょう。

◼こちらの関連記事もご覧ください

 

愛知県みよし市にある犬と猫の病院「Ken doc.」
お問い合わせはこちら

投稿者プロフィール

犬と猫の病院Ken doc.
犬と猫の病院Ken doc.愛知県の動物病院
愛知県みよし市にあるKen Doc.は、犬や猫のためだけの動物病院です。入院室、手術室、そしてICUなど、充実した設備を備えており、大切なペットの健康をしっかりとサポートします。また、獣医師や愛玩動物看護師の求人情報も随時募集しています。Ken Doc.で、あなたのペットの健康を守るためのパートナーとなります。

タグ一覧