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犬の歯・口腔ケア総合ガイド|歯磨き・歯周病・歯石除去を獣医師が解説

「愛犬の口が臭い」「歯に茶色い汚れが付いている」。こうした変化が気になっていても、元気にフードを食べていると、受診すべきか迷いますよね。

口臭や歯の汚れは、口の中のトラブルに気づくきっかけになります。なかでも注意したいのが、3歳以上の犬の多くに見られるといわれる歯周病です。放置すると、痛みで食べにくくなったり、全身の健康に影響したりする可能性があります。

そこで、今回はご家庭での歯磨きから、動物病院での歯石除去・歯周病治療まで、犬の歯科ケアで知っておきたいことをまとめて解説します。

■目次
1.なぜ犬の歯・口腔ケアが大切なのか
2.家庭でできる予防ケア|歯磨きを続けるコツ
3.ライフステージ別の注意点
4.こんな症状は歯周病のサインかも
5.動物病院で行う歯石除去・歯周病治療
6.まとめ|毎日のケアと定期チェックで歯を守る

なぜ犬の歯・口腔ケアが大切なのか


歯周病は、歯垢(しこう)に含まれる細菌によって、歯ぐきや歯を支える組織に炎症が起こる病気です。歯垢は細菌のかたまりで、唾液の成分と結びついて硬くなると歯石になります。

進行すると歯を支える骨が壊れ、歯がぐらついたり、抜けたりすることがあります。また、痛みによって食べにくくなるほか、歯周病に伴う細菌や炎症が、全身の健康に影響する可能性もあります。

口臭は、飼い主さまが気づきやすいサインのひとつです。「犬の口は臭うもの」と考えず、以前より強くなっていないか確認しましょう。

特にシニア期では、気づかないうちに歯周病が進行していることもあります。口臭だけでなく、食事を口から落とす、噛みにくそうにするといった変化にも注意しましょう。

家庭でできる予防ケア|歯磨きを続けるコツ


歯磨きの目的は、歯石になる前の歯垢を取り除くことです。できれば毎日行いたいケアですが、犬が嫌がっているのに無理に歯磨きを続けると、口元を触られること自体が苦手になることもあります。

まずは、次のように少しずつ慣らしていきましょう。

①口の周りに短時間触れる
②唇を少しめくり、歯に触れる
③柔らかい歯ブラシを歯に一瞬当てる
④慣れたら、歯と歯ぐきの境目をやさしく磨く

最初からすべての歯を磨こうとせず、触りやすい歯を1本磨くところから始めてみてください。できたら褒め、嫌がる前に終えることを意識して、少しずつ歯磨きに慣らしていきましょう。

歯磨きに慣れるまでデンタルシートを使う方法もありますが、歯ブラシと同じように細かな部分まで磨けるわけではありません。デンタルガムなども補助として考え、その子に合うものを選びましょう。

すでに付いた歯石は、歯磨きでは取り除けません。ご家庭で器具を使って削ると、歯や歯ぐきを傷つけるおそれがあります。痛みや出血がある場合も、無理に磨かずご相談ください。

▼犬や猫の歯磨きに関するよくある質問はこちらで詳しく解説しています

▼犬や猫の歯周病予防についてはこちらで詳しく解説しています

ライフステージ別の注意点


犬の歯のケアでは、年齢に合わせた対応が大切です。ここでは、子犬期とシニア期に気をつけたいポイントをご紹介します。

<子犬期|歯の生え変わりを確認する>

犬は一般的に、生後3~7か月頃に乳歯から永久歯へ生え変わります。永久歯が生えているのに乳歯が残っていると、歯並びや噛み合わせに影響し、歯垢もたまりやすくなります。

同じ場所に歯が2本並んでいる場合は、動物病院で確認してもらいましょう。また、生え変わりの時期は口の中が敏感になるため、痛がる部分を無理に磨かず、口元に触れる練習を中心に進めてください。

▼パピー(子犬)の歯のケアについてはこちらで詳しく解説しています

<シニア期|口臭や歯が抜ける変化を見逃さない>

シニア犬の口臭や歯のぐらつき、歯が抜ける変化は、単なる老化として見過ごせません。歯周病のほか、口の中の腫瘍などが関係している場合もあります。

「食べるのが遅くなった」「口元を触ると嫌がる」といった変化も、診察時に伝えましょう。

▼シニア犬の歯や口臭に関わる病気についてはこちらで詳しく解説しています

こんな症状は歯周病のサインかも


次のような変化があれば、早めに動物病院を受診しましょう。

・口臭が強くなった
・歯に黄褐色の歯石が付いている
・歯ぐきが赤く腫れている、出血する
・食事を口から落とす、片側で噛む
・よだれが増えた、口元を触られるのを嫌がる

いつものようにフードを食べているからといって、痛みがないとは限りません。歯周病に伴って唇の裏側などの粘膜に炎症やただれが起こり、食べにくくなることもあります。

▼犬の口腔粘膜炎についてはこちらで詳しく解説しています

また、重度の歯周病では、上あごの歯の周囲の骨が壊れ、口と鼻の間に穴が開く「口腔鼻腔瘻(こうくうびくうろう)」が生じることがあります。鼻の中に食べ物や細菌が入り、炎症の原因となるため、穴を閉じる治療などが必要です。

▼犬の口腔鼻腔瘻管の治療についてはこちらで詳しく解説しています

食べられない、顔が腫れているなどの場合は、速やかにご相談ください。

動物病院で行う歯石除去・歯周病治療


犬の歯科治療では、見える歯石を取るだけでなく、歯ぐきの内側や歯を支える組織の状態も確認する必要があります。

まず診察と術前検査で口の中や全身の状態を確認し、治療方針をご説明します。その後、全身麻酔下で詳しく調べ、歯の表面や歯ぐきの内側の歯垢・歯石を除去します。状態に応じて歯科用レントゲン検査や抜歯などを行い、最後に歯の表面を研磨します。

全身麻酔は、犬が動かない状態で細かな検査や処置を行い、痛みや恐怖に配慮するために必要です。また、気管に管を入れて気道を保護し、処置中の水や汚れが気道に入るリスクを減らします。

麻酔への不安がある飼い主さまもいらっしゃると思います。年齢だけで判断せず、持病や検査結果を踏まえて、処置の必要性とリスクを検討します。

治療後も歯垢は再び付くため、ご家庭でのケアと定期的な診察が大切です。予防を続けることは、歯周病の再発・進行を抑え、将来の処置に伴う負担を減らすことにつながります。

▼犬の歯石除去・歯周病治療についてはこちらで詳しく解説しています

まとめ|毎日のケアと定期チェックで歯を守る


犬の歯周病対策では、毎日の歯磨きと、動物病院での定期的なチェックを組み合わせることが大切です。歯磨きで歯垢を減らし、家庭では確認しにくい部分や、取り除けない歯石は病院で診てもらいましょう。

「口が臭う」「歯石が気になる」「食べにくそう」と感じたら、早めにご相談ください。

愛知県みよし市にある当院では、歯磨きのご相談から歯石除去・歯周病治療まで、その子の状態に合わせてご案内します。

 

愛知県みよし市にある犬と猫の病院「Ken doc.」
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犬と猫の病院Ken doc.愛知県の動物病院
愛知県みよし市にあるKen Doc.は、犬や猫のためだけの動物病院です。入院室、手術室、そしてICUなど、充実した設備を備えており、大切なペットの健康をしっかりとサポートします。また、獣医師や愛玩動物看護師の求人情報も随時募集しています。Ken Doc.で、あなたのペットの健康を守るためのパートナーとなります。

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