シニア犬に多い病気について|黒目が白っぽくにごる、目をこするなどの症状がみられたら
人も高齢になると体の不調が増え始めるように、犬もシニア期に入るとさまざまな病気にかかります。犬のシニア期は犬種や大きさによって異なりますが、小型犬の寿命が13~15歳、大型犬の寿命が10~12歳ということを考慮すると、おおまかに小型犬では10歳、大型犬では8歳からシニアと見なすことができます。
今回はシニア犬で多い病気について、特に目に関わるものをピックアップしてご紹介します。
■目次
1.黒目が白っぽくにごる、目をこする、物にぶつかるなどの症状がみられる場合に疑われる病気
2.シニア犬によくみられる目の病気
3.まとめ
黒目が白っぽくにごる、目をこする、物にぶつかるなどの症状がみられる場合に疑われる病気
シニアになるとよくみられるのが、黒目が白っぽくにごる、目をこする、物にぶつかるといった症状です。このような様子がみられる場合には、以下のような病気が疑われます。
<目の病気>
・白内障
・緑内障
・角結膜炎
・角膜潰瘍
・水晶体核硬化症
<神経の病気>
・脳の腫瘍
・脳炎
シニア犬によくみられる目の病気
さきほどご紹介した病気の中で特によくみられるのが「白内障」です。
白内障には以下の特徴があります。
〇白内障の発症には以下の要素が関わっている。
・遺伝
・糖尿病
・ぶどう膜炎
・外傷
・不適切な食事
・加齢
〇水晶体(目の中にあるレンズのようなもの)が濁ることで視力が低下する。
〇進行程度によって以下の4つに分けられる。
・初発白内障
・未熟白内障
・成熟白内障
・過熟白内障
〇初期には視力の低下に気づかないことも多いが、進行すると以下のような症状が現れる。
・階段を踏み外す
・ご飯やおもちゃを見失う
〇一般的には点眼薬によって進行を抑える。
なお、白内障にかかっていなくても、高齢になると目が白っぽく見えるケースもあります。これは「核硬化症」という水晶体が硬くなる状態で、白内障と違って視力には影響しないと考えられています。ただし、白内障か核硬化症かは目の検査をしないとわからないため、気になる様子があれば早めに動物病院を受診しましょう。
◼️シニア犬に多い病気について下記記事もご覧ください
咳などの症状がみられたら
しこりがある、食欲が落ちるなどの症状がみられたら
散歩を嫌がる、足を引きずるなどの症状がみられたら
食欲旺盛なのに体重が減るなどの症状がみられたら
口臭が強くなる、歯が抜けるなどの症状がみられたら
まとめ
視力が低下すると周りが見えにくくなり、普段の生活に支障をきたすことがあります。シニア期になると若いころとは違って俊敏な動きが難しくなるため、不意な転倒や衝突を避けるためにも、目から入る情報はとても重要になります。特に白内障は初期の対応がポイントになるため、シニア期に入ったら人の1年に当たる2〜3ヶ月毎の定期診察を推奨します。
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