シニア犬に多い病気について|食欲旺盛なのに体重が減るなどの症状がみられたら
人も高齢になると体の不調が増え始めるように、犬もシニア期に入るとさまざまな病気にかかります。犬のシニア期は犬種や大きさによって異なりますが、小型犬の寿命が13~15歳、大型犬の寿命が10~12歳ということを考慮すると、おおまかに小型犬では10歳、大型犬では8歳からシニアと見なすことができます。
今回はシニア犬で多い病気について、特にホルモンが関わるものをピックアップしてご紹介します。
■目次
1.食欲旺盛なのに体重が減る、水をよく飲む、おしっこの回数や量が増えるなどの症状がみられる場合に疑われる病気
2.シニア犬によくみられるホルモンの病気
3.まとめ
食欲旺盛なのに体重が減る、水をよく飲む、おしっこの回数や量が増えるなどの症状がみられる場合に疑われる病気
シニアになると代謝が落ちるため、一般的には食べる量が減りますが、一部のシニア犬では食欲が旺盛になったり、たくさん水を飲んでたくさんおしっこをしたりするケースも見られます。このような様子がみられる場合には、以下のような病気が疑われます。
<ホルモンの病気>
・糖尿病
・副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)
<神経の病気>
・認知症(認知機能不全症候群)
<その他の原因>
・ストレス
シニア犬によくみられるホルモンの病気
シニア犬で上記のような症状がみられる場合、特に気をつけなければならない病気の一つが「糖尿病」です。
糖尿病には以下の特徴があります。
〇インスリン(膵臓から分泌されるホルモン)の分泌が不足したり、作用が低下したりするため血糖値が上昇する。
〇遺伝や加齢が発症に関わり、人の1型糖尿病と発生メカニズムが似ているといわれている。
〇初期には以下のような症状が現れる。
・多飲多尿(たくさん水を飲んでたくさんおしっこを出す)
・過食
・体重の減少
〇進行すると以下のような症状が現れる。
・食欲不振
・脱水状態
・糖尿病性ケトアシドーシスや高浸透圧高血糖症候群などの危険な状態に至る
〇血液中と尿中の糖分を測ることで診断できる。
〇治療には生涯にわたるインスリン注射が必要になる。
〇血糖値がきちんとコントロールできているか、定期的に通院いただき確認する必要がある。
◼️シニア犬に多い病気について下記記事もご覧ください
咳などの症状がみられたら
しこりがある、食欲が落ちるなどの症状がみられたら
黒目が白っぽくにごる、目をこするなどの症状がみられたら
散歩を嫌がる、足を引きずるなどの症状がみられたら
口臭が強くなる、歯が抜けるなどの症状がみられたら
まとめ
シニア期になると多くの犬は食べる量が減りますが、過度に食欲があり、たくさん水を飲んでたくさんおしっこしている場合は、何らかの病気にかかっている可能性があります。特に糖尿病は放置すると命に関わることもあるため、気になる症状があればすぐに動物病院で診察を受けましょう。また、シニア犬では出来れば人の1年に当たる2〜3ヶ月毎の定期診察を推奨します。
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