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シニア犬に多い病気について┃徘徊や性格の変化などの症状がみられたら

犬も人と同じように、高齢になるとさまざまな病気にかかりやすくなります。徘徊や性格の変化といった行動の変化があらわれることもあり、若い頃以上に飼い主さまのサポートが求められます。一般的に、小型犬の方が寿命は長く、犬種によっても異なりますが、小型犬では10歳、大型犬では8歳からシニア期に入ると考えられます。

今回はシニア犬に多く見られる病気の中でも、徘徊や性格の変化が見られるものについてご紹介します。

■目次
1.徘徊や性格の変化、昼夜逆転などの症状がみられる場合に疑われる病気
2.シニア犬によくみられる認知症
3.まとめ

徘徊や性格の変化、昼夜逆転などの症状がみられる場合に疑われる病気


シニアになるとよくみられる行動の変化には、徘徊、怒りやすくなるなどの性格の変化、昼夜逆転といった行動の変化がよく見られます。このような様子がみられる場合には、以下のような病気が疑われます。

脳の病気

認知機能障害
脳腫瘍

ホルモンの病気

甲状腺機能低下症
クッシング症候群

肝臓の病気

肝性脳症

神経の病気

椎間板ヘルニア
変性性脊椎症

シニア犬によくみられる認知症


さきほどご紹介した病気の中で特によくみられるのが「認知症」です。認知症は、シニア犬において行動や性格に大きな変化をもたらし、日常生活に支障をきたすことがあります。

認知症には以下の特徴があります。

〇認知症のはっきりとした原因は分かっていないが、以下の要素が関わっていると考えられている。

・加齢
・遺伝的要因(日本犬など)
・脳内の変性

〇以下のような症状が現れる。

同じところをぐるぐると歩き回る
壁際など狭いところに入り、後ろに下がれず身動きがとれなくなる
昼夜逆転する
夜中に単調な声で鳴き続ける
声かけや周りの音への反応が鈍くなる
ご飯を異常に食べたがる

〇認知症の治療とケア
認知症の根本的な治療法は現在ありませんが、生活の質を向上させるためのケアや薬物療法が行われることがあります。

サークルを使って安全に歩き回れるスペースを作る
サプリメントや点滴治療を行うことで症状を緩和する
脳の活性化を促すための簡単な遊びやトレーニングを取り入れる

さらに、認知症の症状は脳腫瘍などの他の病気でもみられることがあるため、詳しい検査をしないと原因を特定することができません。そのため、気になる様子があれば早めに動物病院を受診しましょう。

◼️シニア犬に多い病気について下記記事もご覧ください
咳などの症状がみられたら
しこりがある、食欲が落ちるなどの症状がみられたら
黒目が白っぽくにごる、目をこするなどの症状がみられたら
散歩を嫌がる、足を引きずるなどの症状がみられたら
口臭が強くなる、歯が抜けるなどの症状がみられたら
食欲旺盛なのに体重が減るなどの症状がみられたら

まとめ


認知症による徘徊や夜鳴きなどはご家族の生活にも関わります。また、老化による行動の変化と病気による症状は見分けがつきにくく、老化だと思って様子をみていたら病気が進行してしまうこともあります。シニア犬と飼い主さんが少しでも長く、お互いが快適に生活できるようにシニア期に入ったら人の1年に当たる2〜3ヶ月毎の定期診察を推奨します

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